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netBody(ネットボディ)

netBody
-“Augmented Body and Virtual Body II”
ネットボディ
―拡張された身体と仮想の身体 2

 


2008年10月13日
20:00と21:00
アカデミー・オブ・メディアアート・ケルン
Aula 、KHM、Filzengraben2、50676ケルン、ドイツ

 

 

Suguru Goto

 

1. パフォーマンスの解説

このパフォーマンスは、セカンドライフのオンライン空間に我々が現存する世界をリンクさせるアイデアに基づいている。これは物理的なレベルでも行われ、後に詳細を述べるが現実の世界での身体の動きはセカンドライフのアバターを制御し、さらにアバターの動きが人間の動きを誘導する。

セカンドライフは仮想空間の居住者によって作成される3Dオンライン・デジタル・プラットホームである。ここではユーザーがユニークなアイデンティティを持つアバターを自ら作成し、デジタル共同体環境にて生息させることができる。通常、この空間と現実の間の接触はモニター、キーボード、およびマウスを通して行われる。このプロジェクトでは仮想空間と現実空間の間のコミュニケーションを物理的に行うことを可能にしてくれる技術が開発された。つまり身体の動きを認知するボディスーツによって直接セカンドライフのアバターの動きを制御することができる。逆にパワードスーツは操り人形のように人体を制御するものである。つまりアバターによって制御されて、人間の体に身につけられるロボットによって実現されるのである。

 

Suguru Goto - netBody:“Augmented Body and Virtual Body II”


この新たな技術によって、如何なる地理学的、居住地、および空間にもかかわらず自由な身体同士の物理的な相互作用が可能となった。セカンドライフのアバターはコミュニティーにおいて物理的に個人同士を接続するための媒体となりうる。これにより世界中の人々がインターネットの上で互いの身体を共有するのが可能になるだろう。

我々は一般的に自らのアイデンティティを個人の身体として認識する。これに対してこのプロジェクトでは、誰がパワードスーツを制御しているか、または彼らが世界のどこにいるかすら分からないため、個人の身体所有の概念を超えオープンなプラットフォームと化している。私たちの身体はコンピュータ上のデータと変遷し、さらに拡張される。恐らくインターネットを通して、外部から身体を制御することを経験するにより、身体に関する新しい方法論を発見できるかもしれない。

Suguru Goto - netBody:“Augmented Body and Virtual Body II”

 

2. アバターによるパフォーマンスに参加する方法

観客は自らのアバターでパフォーマンスを見るか参加できる。以下のリンクよりセカンドライフ・ビューアーのプログラムのカスタム設計されたバージョンをダウンロードすることができる:

http://www.robertderrick.com/netbody/
http://suguru.goto.free.fr/Contents/SuguruGoto-e.html

まず最初にセカンドライフにログインする。まだセカンドライフのアカウントを持っていない場合は、以下からアカウントを得ることができる:

http://www.secondlife.com

ログインした後に、このパフォーマンスの開催地へアバターをテレポートさせる:

http://slurl.com/secondlife/Jiminy/19/67/108

まず建物に入いり、コンサート・ホールがある上部へ飛行する。

 

Suguru Goto - netBody:“Augmented Body and Virtual Body II”

パフォーマンスはコンサート・ホールのステージの上で行われる。ステージの上に、2つのアバター(ボディスーツとパワードスーツに接続されることによって制御するもの)がある。

アバターでパワードスーツ(ロボット)を制御するパフォーマンスに参加する場合は、ステージに上がり右のゾーンに入いる。自分のアバターはパワード・アバターになり、リアルタイムでパワードスーツを制御することができる。アバターのジェスチャーによって、パワードスーツを着るダンサーは同じ動きをすることになる。また、いつでもそこから立ち去ることは可能である。さらにパワードスーツによって実際の楽器を演奏させることができる。ちなみに一度に1つのアバターのみパワードスーツを制御できる。

ボディースーツによって自らのアバターが制御させるパフォーマンスに参加する場合は、ステージに上がり左のゾーンに入いる。ボディースーツ・アバターになり、ボディースーツによってリアルタイムで操作される。実際のステージ上のボディスーツのジェスチャーによってアバターが制御される。また、いつでもそこから立ち去ることは可能である。さらにこのステージの上のバーチャル・ミュージカル・インストゥルメントを演奏することができる。ちなみに一度に1つのアバターだけが、この領域に入ることができる。

 

Suguru Goto - netBody:“Augmented Body and Virtual Body II”

ステージの後ろに、本当のステージの状況をライブ・ストリーミングで映すスクリーンがある。ボディスーツとパワードスーツがある本当のステージと、アバターがある仮想のステージがどう相互作用しているかをモニターできる。

Suguru Goto - netBody:“Augmented Body and Virtual Body II”

 

3. クレジット

後藤英(プロジェクト・ディレクション、コンセプト、ボディスーツとパワードスーツ、音楽、デザイン)

ロブ・パウエル(セカンドライフのプログラミング)

奥野衆英(パワードスーツ・パフォーマンス: ダンス、マイム)
Bijuree(ボディースーツ・パフォーマンス: ダンス、マイム)

ベルンド・フォス(ロボット技術、アカデミー・オブ・メディアアート・ケルン)

マルティン・ナヴァラ(エレクトニクス、アカデミー・オブ・メディアアート・ケルン)
ロバート・オケイン(Unixシステム・アドミニストレータ、アカデミー・オブ・メディアアート・ケルン)

サム・ブランシャード(パワードスーツの肘の部分の開発、オハイオ大学)

日本電子専門学校(3Dイメージ協力)
笹田晋司 (CGディレクション)
石井悠太 (CG、セカンドライフの建物)
佐々木哲也 (CG)
オダギリ・ミホ(セカンドライフの建物のデザイン)

アシスタント:
ヨッヘン・オットー(パワードスーツ技術)
ローレンツ・ボートマン(パワードスーツ技術)
ジュリア・ベーバー(パワードスーツ技術)
アン-マーレン・ガウス(アーティスティック・アシスタント)
マリアンエ・ハインツ(アーティスティック・アシスタント)
ベロニカ・シラ(セカンドライフ・インタフェース)

スペシャル・サンクス:
アンソニー・ムーア、ハイデ・ハーゲボーリング、アカデミー・オブ・メディアアート・ケルン、キャサリン・ミルトン、ナザニエル・バーガー、オハイオ大学、クリストファー・キーセイ、イルカム、山崎文敬(イクシス・リサーチ)、ニール・バクシー、コーネリアス・ポプ

 

Suguru Goto - netBody:“Augmented Body and Virtual Body II”

 

4. システムに関する概要

ここでは特に「ボディースーツ」、「パワードスーツ」、および「セカンドライフ」を結合するシステムを紹介すると同時に、その可能性とアーティスティックな面の解説をする。

このシステムのハードウェアはジェスチャー・コントローラとロボットの両方から成る。データスーツである「ボディースーツ」は、「セカンドライフ」のアバターをコントロールし、もう一つのアバターはエクソスケルトンの「パワードスーツ」をリアルタイムで制御する。これらはインターネット上の「セカンドライフ」によって初めて互いに関連づけられる。ボディースーツは手に持つコントローラの形態を持たない。パフォーマーであるダンサーがこのスーツを着る。ジェスチャーはセンサによって電子信号に変えられる。

 

Suguru Goto - netBody:“Augmented Body and Virtual Body II”

「パワードスーツ」はもう一人のダンサーが着るスーツであるが、ジェスチャーはモーターによって決定される。これは着用可能なロボットの一種である。

Suguru Goto - netBody:“Augmented Body and Virtual Body II”

「セカンドライフ」はリンデンラボによって開発されたソフトウェアである。インターネットで仮想世界と、仮想の人間のアバターを作成する。
「ボディースーツ」、「パワードスーツ」、および「セカンドライフ」のシステムの背後にあるコンセプトは、人体が電子信号によって拡張させられるということであり、仮想世界とインタラクティブに扱うことが反映されている。

 

Suguru Goto - netBody:“Augmented Body and Virtual Body II”

 

5. ジェスチャー・コントローラ、ボディースーツ2の詳述

「ボディースーツ」には左右の手首、肘、肩、足首、膝、ももの各関節に合計24個のセンサが取り付けられている。ポテンショメーターは、各関節のまげ具合とひねり具合を測定するために固定されている。これはA/Dインタフェースに繋げられ、ワイヤレスにてコンピューターと接続されている。

 

Suguru Goto - netBody:“Augmented Body and Virtual Body II”


このコントローラでは音楽家に限らず異なった分野、例えば、ダンサーなどとの共同作業が可能となる。つまりパフォーマンスやミュージック・シアターなどにそれを適合させることが可能となる。手で保持される物理的なコントローラや楽器とは異なり、電気的に「身体を拡張させる」ことを実現させてくれる。身体は電気信号によって増幅されて遠隔操作を可能とし、抽象的なジェスチャーを目的のある行為へと変遷させてくれる。

Suguru Goto - netBody:“Augmented Body and Virtual Body II”

 

6. 「パワードスーツ」/ロボット・スーツ

「パワードスーツ」は人体の主要な関節、肩、肘、手首、首に対応する部分にモーターを取り付けることによって、身体を自動に動かせる考えに基づいている。

 

Suguru Goto - netBody:“Augmented Body and Virtual Body II”

つまりコンピューターよりそれぞれのモーターを制御することによって、このスーツを着ているパフォーマーの身体を操り人形のようにを遠隔操作するためである。

Suguru Goto - netBody:“Augmented Body and Virtual Body II”

 

7. 「セカンドライフ」について

「セカンドライフ」はC++によって書かれている。「セカンドライフ」のビューアーはオープンソースであり、自由に書き換えることが可能である。「セカンドライフ」はオブジェクトの作成をサポートしている。仮想空間のすべての基本的な物体をカスタマイズすることができ、さらにそれを制御可能することができる。さらにプログラムにおけるオブジェクトのコントロールを可能とするリンデン・スクリプティング・ラングエッジ(LSL)と呼ばれる独自のスクリプト言語を備えている。

 

8. コンセプト

上記のシステムはプロジェクトの「ネットボディ(netBody)―拡張された身体と仮想の身体2」のために新たに開発された。これらのシステムはミュージック・シアターという文脈上で、人工の身体と本物の身体の関係における二元性を探るというより深い意味でのテーマを表現するために成立する。この異なった2つの空間は物理的インターフェースを使用することで仮想空間(インターネット上のコミュニティー)や人間の身体(ロボットによって拡張されたもの)を接続する。つまり通常我々が「本当」の世界と呼ぶ現実社会と、「セカンドライフ」のインターネット上の仮想空間が接続されるのである。このプロジェクトでは、インターネットを通してこれらの世界のより深いコミュニケーションを達成するために、ハードウェアとソフトウェアが開発されたのである。ある片方の空間の動作はもう片方の空間にて反映される。具体的には、セカンドライフの「アバター」は人体の動きで制御され、もう一方の人体はアバターの動きで制御される。これは「セカンドライフ」のカスタムソフトウェアと、それとコミュニケーションを可能にするために開発された2つのタイプのインターフェース(「ボディースーツ」と呼ばれるモーション・キャプチャースーツ、および「パワードスーツ」と呼ばれる制御可能なロボットスーツ)によって達成された。これらの機能はアーティスティックな作品のパフォーマンスにてさらに発揮する事になる。このプロジェクトにおけるインターネットとは、地理学と空間的限界を超えて身体同士の物理的な対話を実現することを意味する。

Suguru Goto - netBody:“Augmented Body and Virtual Body II”

 


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